IS〜Phantom operator〜IS長編

□セカンド幼馴染
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「お前のせいだ!」
昼休みの開口一番で、箒は一夏に向かって文句を言ってきた。午前中だけで、山田先生に5回注意され、千冬には3回叩かれたのだ。
「なんでだよ…」
文句を聞き、一夏が少し呆れた様子でため息を吐き出した。
「確かに…これは一夏の言うとおりだ…普通、織斑先生の前でぼぉ〜っとする方が悪いに決まってるだろう…」
ディアスも呆れながらそう言えば、箒は鋭い視線を更に細めて睨んできた。
「しかしだな!ディアス!」
「まっ、一夏が気になるからってそんなに気を張っていたら、疲れちまうぞ…」
…この超鈍感天然ジゴロにいちいち食ってかかっていたら、どんだけ疲れるか学習しておけよ…
「なっ!?わ、私は!一夏が現を抜かさぬ様にだな!」
「はいはい」
「まあ、話しならメシ食いながら聞くから。とりあえず学食行こうぜ」
そう言い、一夏が提案すれば、箒はまだ何か言いたそうな表情でついて行った。
「ちょっとよろしくて?」
ディアスも一夏についていき、食堂に向かおうとするも、セシリアが声をかけてきた。
「なんだ?俺は腹が減ったから、早く食堂に行きてぇんだが…」
「そんなにお時間はとらせません」
「ディアス、待ってるぞ」
「悪いな」
…何の用だ?まっ…それは聞けば良いか?
「なら、手早く用件を言ってくれねぇか…人を待ったせているからな」
そう言うと、セシリアは小さく呼吸をし真剣な表情を浮かべた。
「代表候補生である、このわたくしを歯牙にもかけない程のあの実力、代表候補ですら無いのに関わらずISの所持…そして、男性のIS操縦者…普通だったら有名になっていても可笑しくはないのに、関わらず、先生達も昨日まで存在を知らなかった…あなたは何者ですの?」
その問いかけをすると、クラスはしん…と静まり返った。
「そんな事か…まっ、強いて言うなら幻霊だよ」
「どういう事ですの?」
射撃で的を射ぬく様に鋭い視線でそう問いかけると、ディアスは苦笑をして肩を竦めた。
「言葉通りだ。用件はそれだけか?だったら、俺は食堂に行く。お前も来たかったらついて来るか?悪いな、一夏…ほら、とっとと行くぞ」
「あっ…あぁ…しっかし、さっきの言葉はどういう意味なんだよ?」
「待て、私を置いていくな!」
「ちょっと待ちなさい!詳しく教えてくれませんと納得はいきませんわ!」
…本当に、それ以外で何て言えばいいんだろうな…俺って…
一夏やセシリアの追及をかわしながらディアス達は食堂にへと向かって行った。
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