藤咲 瑞貴
□ぼくときみのように
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ぼくは時間の読めない仕事をしている。でも、きみの仕事も時間が読めない。
『同僚が倒れて、代打で大阪行くことになっちゃった』
今日は、久しぶりにきみに触れられると思ったのに。ぼくだって、必死に時間を作ったんだよ?
『時間を作ってくれたのに、本当にごめん。この埋め合わせは必ず』
埋め合わせって…次に会う時間を、どうやって作るつもり?
それに、きみのメールにはいつも絵文字が無い。ときどき、ぼくが付き合ってるのは、男の子かと思っちゃうよ。
なんだか、心がやさぐれてきた。ハーブティでも淹れよう。