BL置場

□十人十色
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「しーんちゃん!!」

今日のおは朝の占い結果を反芻しながらの登校

もはや日課と化したそれも、最近はコイツによって邪魔されている

ガバッという効果音と共に背中に感じる重み

「何か用か高尾……ッ」

「怒らなーい怒らなーい」

「ふん、用が無いなら話しかけないでほしいのだよ」

「いや、だって登校中に真ちゃん見つけたら抱き着くしか無いでしょ?」

「意味が分からないのだよ」

「だって俺、真ちゃん大好きだもんねー」

「……はぁ」

「さーぁさ!学校行こ!朝練遅れたらマズいっしょ?」

「……分かったから離れるのだよ、暑苦しい」

「嫌ーだよーだ」

「高尾、今日はどうかしたか?」

「……っは?」

「いつもならこのくらいで離れるのだよ、貴様は」

「は、っはあ!?何言ってんの真ちゃんのくせに!」

「くせにとはなんなのだよ!」

「別に好きじゃねーし!バーカバーカ!!」

「はあ!?何を言ってるのだよ、高尾!」

「真ちゃんのバァァァアカッ!!」

ダッ

そう言い捨てて高尾は駆け出す

「こらっ、高尾!待つのだよ!」


お前が俺を好きかどうか、なんて

俺は聞いて無いだろう!?

まずはあの馬鹿を捕まえて


それからどうするか、なんて考えもしないで俺は朝から無駄な体力を消耗した


十人十色の好きの伝え方

終わり
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