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□過去と今と僕と無慈悲な帝王
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どうして僕はこんな平凡なところに居るのだろう
弱い草食動物ばかりのつまらない世界
それがあの日、僕の世界は180度変わった
そこに居たのはダメツナと呼ばれる下級生
「この世界はそんなに平凡ですか?そんなにつまらないですか?」
どうして僕が思っていることがわかったのだろう
誰にも話したことはないのに
僕の思考を簡単に読む目の前にいる少年に苛つきを覚え彼に向かって襲いかかる
「だけど安心してください。
それでも だ。
俺がそれを証明してみせます」
少し交えるだけですぐにわかった
洗練された動き
人を惹きつけて離さない存在感
圧倒的な力
彼は特別な人間なんだと
それから僕はより一層強くなった
彼の傍にいることを許されるだけの力を求め続けた
並中に入学してからは並盛も完全に支配できるようになった
そしてついに彼が入学してきてくれた
相変わらず話すことはできないが彼が近くなった
それだけで十分だった
それから半年、僕は彼と応接室で2回目の出会いを果たした
彼は僕より弱い草食動物と一緒にやってきた
僕より弱い奴等が僕より彼の近くにいる
どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして
僕は彼に釣り合うように努力してきたのに
だから僕は彼の前で思いっきり噛み殺してやった
彼は心配する素振りを見せていたがほんの一瞬僕の方を向いて冷たい微笑みをこぼした
そんな彼により一層僕は惹かれた
逆らうことを許さない支配者の顔
彼はまさに無慈悲な帝王だ
その後は赤ん坊がやってきて帰ってしまったが、爆弾の煙の中で僕に
「まだ、この世界はつまらないですか?」
と耳打ちしていった
彼は僕を覚えていてくれた
とても嬉しかった
彼のいない世界はツマラナイ
彼の言うことは正しかった
彼に出会ったあの日から僕の心は彼に囚われたままなんだ
(それでも生きてることは劇的だ)
end