四天王寺

□放課後
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「行くで、ユウくん」
「ええで、小春」
  ゴロゴロ......
    カラン!
「スペアや二人で投げてるのにすごいな」
「ほな、次は浪速のスピードスターが行かせてもらうで!」
  ビシュン!
    ガラン!
「はやっ!何もそんに早せんでも......。しかも、一本残ってるし!」
「次は白石やで!」
  ゴロゴロン
   カランカラン
「ストライクや!んんっー絶頂!次は財前やな」
皆の視線が集まる。
おれはいつも道理投げる。
   ガラゴロ......
    カランカラン
「おお!ストライクや!財前、お前ボウリングもうまいんやな!」
「......」
「ははっ。クールやな。次はユカリや!頑張り!」
よし!と気合を入れるユカリ。
軽めのボールを手に取り、投げる。
   ゴロンゴロン......
「「......」」
「はっはっ!ねーちゃんへたくそやな!!ガーターなんて!」
「「はっはっ」」
「ユカリボーリング苦手なんか?こりゃ、財前先生に教えてもらったほうがええな!」
『なんや。皆して笑いおって』

数分間皆は爆笑していた。
俺は......


「構えはこう......。へなへなすんなや」
━なんで、俺がこんな奴に教えなあかんねや......
「......?なんで顔赤いねん?また金ちゃんのボール当たったんか?」
『そっ!そんな何回も当たりません!......耳元でしゃべんといてください......それに近い......』
「なんて言うた?」
『何でもあらしまへん!』
「なんか、保健室のリプレイみたいやで......」
そんな事を話している間、先輩等は何でかこっちを見て笑ろうてる。
気持ち悪い。
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