小説置き場

□夏×熱×桜色
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「何故お前はそんなだらしない恰好をしているのだ、レオリオ」
「暑いからだよ」
「暑かったらそんな恰好をするのか、レオリオ」
「暑いのにスーツなんて着れるか」
「ふーん…なのだよ」

そっぽを向くクラピカ

「…えっ?」
「なんなのだよ」
「おまっ…え?長袖?このクソ暑い時に」
「私は暑くないのだよ、レオリオ」
「見た目が暑い!脱げよ!」
「…は?」

こっちを振り向くクラピカ
何故か少し頬が桜色に染まっている

「…なんだよ。暑いんだよ。脱げよ!見てる俺の気持ちにもなってみろ!」
「…デリカシーのない奴め」
「あ?なんか言ったか?お?」
「…お前と話すと体温が上がる、と言っているのだよ、レオリオ」
「そーですかいな」

そしてしばらくの沈黙。
元気に鳴く蝉の声…
だが、もうすぐこの暑い夏も終わりだ

「…暑いのだよ」
「暑いんかい!」

ふいにクラピカの言った言葉に感覚で反応する

「…お前と話しているからな」
「暑いなら脱げよ、俺等2人しか居ね―し…上半身くらい裸でいいだろ」
「…」

黙りこむクラピカ
…あれ?今俺何かおかしい事言った?

「男同士だろ?」
「…」
「…」

なんだ、コイツ
…あ。なるほど、そういう事

「お前、もしかして俺に脱がしてほしいのか?クラピカさんよぉ」
「・・・は!?」

さっきより一層頬を桜色に染めクラピカがこっちを見た
黒いコンタクトを取ったクラピカの瞳はたしかにすこし茶色がかっていた

「なっ、何を言い出すのだよ」
「は?いや、だから…俺が脱がしてあげようか?って」
「よ、余計なお世話なのだよ!」

そしてまたそっぽを向くクラピカ
俺の座ってる方から見える頬はなんだか少し赤みを帯びていた。

「…お前熱でもあるのか?」
「ない」

クラピカの頭に手の平をあてる
…全く熱くない

「熱くないな」
「熱などないからな」
「でも…なんかお前頬赤いぞ?」
「なっ!?」

両手を両頬に当てるクラピカ
頬に汗が一筋…

「な?」
「…れっ、レオリオなんて知らないのだよ!!」

クラピカは勢い良く立ち上るとスタスタと俺の前から去って行った

「…なんか俺、悪い事したかなあ?」

それに答える様に蝉が一層大きく鳴き出した
まだまだ夏は終わらない気がした


-END-
〜あとがき〜

初レオクラ!!
おおうふ…意外と難しかったです
お粗末様でしたー!!


200120824


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