王子様と執事

□Eyes on me
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「ねぇ、ユナ!
今度の創立記念祭の特別授業のサプライズゲスト!
今年は誰なんだろうねー!」


ユナ「へぇ〜、特別授業なんてあるんだ?」



「えっ?!
知らなかったの?
毎回創立記念祭の特別授業はゲスト講師が豪華で、みんな楽しみにしてんだよー!」


ユナ「…あぁ、そう言えば先生がそんな事言ってたっけ…」



私の留学している、シャルル王国のこの大学は、来週、創立100年を迎える。

毎年創立記念日には、"" 創立記念祭""か開かれ、学内でダンスパーティや、サークルの発表会などの催しが開かれるが、その中で、毎年生徒が楽しみしているイベントの一つに、外部からゲスト講師を招いた、

"" 特別授業""

があるのだ。

毎回、ゲスト講師は特別授業が始まるその瞬間まで秘密で、出て来てビックリ…と言ったサプライズ形式になっている。


今年は特に、記念すべき100周年と言う事もあり、皆大いに期待している……らしい。



…と言っても、私は今年留学して来たばかりなので、創立記念祭自体、どんな物なのは未知なのだが…。



ユナ「イネスは去年までどんな人が来てたのか知ってるの?」


イネス「もっちろん!
市民にとっても気になる話題の一つだからね!」



彼女、イネスは、私がこの大学に入って初めて出来た友人で、生まれも育ちもシャルル王国の、生粋のシャルルっ娘だ。


明るく社交的で親切な彼女に、私はこの大学に入ってから、精神的にも随分助けられている。


イネス「去年はねー、大御所映画俳優だったしー、その前は、サッカーナショナルチームのスター選手だったよ!
まぁ、ここの生徒以外は見れないから、実際参加するのは私も初だけどー。」


ユナ「へぇ〜、なんか凄いんだね!」


確かに生徒達もかなり浮き足立ってるのは事実で、なにも知らない私は、そのテンションにまだ付いて行けてない感は感じていた。



イネス「じゃあ、私はサークル行ってくるね!」


ユナ「うん、じゃあ、また明日ね!」


どこのサークルにも所属していない私は、玄関でイネスと別れ、そのまま真っ直ぐ帰路についた。




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