Short
□あなただから
1ページ/1ページ
双熾は朝に目が覚めると頭が痛いような気がした。
たが、凛々蝶のSSとして、仕事を放棄するわけにはいかないので、少し重い身体を動かした。
「…ー凛々蝶様、おはようございます。凛々蝶様は今日もお美しいですね。まるで、「もう、いい!!今日も朝からご苦労なことだな。………おはようございます。」
いつもの悪態をつく凛々蝶。
頭痛が酷いが、
凛々蝶様に気づかれないようにしなければ…、
と双熾は笑顔の仮面を被る。
「凛々蝶様。今日はラウンジで朝食をおとりになられますか?」
「ふんっ、そうすることにしようか。」
流石は双熾、
凛々蝶には気づかれてはいない。
ラウンジに着き、凛々蝶の朝食後、学校に送りに行った。
学校に無事に着き、双熾は妖館へと向かう。
朝よりも頭痛が酷いようだが、もとより自分の体調の事など眼中にないため、双熾は気にしていないようだった。
妖館に着き、ラウンジに戻ると双熾は残夏に呼び止められた。
「そうたぁーん!おかえりー☆」
「はい、ただいま帰りました。どうかなされたのですか?夏目さん。」
笑顔で問う双熾に残夏は
「そうたん、今日体調悪いでしょ?…ちょっとした瞬間に頭を抑えていたから、頭痛かな?はいこれ薬だよ〜☆」
「…どうして分かったのですか…、ありがとうございます。」
も〜そうたん、ちゃんと薬飲まなきゃだめだよ?
と残夏は言った。
気がついたのはあなただから
(早く飲んでよくなってね〜☆)
(はい、わざわざありがとうございます、夏目さん)
(…いいよ、僕はおせっかいなお兄さんだからね♪)
fin.