長編(パロ)

□file,4-1 同級生の依頼
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目的の薬草を摘んで洋館の中に入る。
調合室を使わせてもらおうとリビングに行けば客が来ていた。

「もう彼の事しか考えられないの。夜もよく眠れない」

この手の相談が一番多い。二人がどんな処置をしているのかは知らない。
でも大抵の依頼は痴情ももつれ。恋愛絡み。

「紀美さん」

勝手に調合室を占領する訳にもいかないので、仕事中だと分かってはいるがドアを開けて声を掛けた。

「どうした?」

紀美さんは廊下の方まで来てくれた。

「調合室使いたいんだ。今日はちょっと時間かかると思う。占領しちゃうけどいいかな?」
「澪が時間かかるって言うとは、今度はどんなの作るんだい?」
「ちょっとね」
「かまわないよ。今日は使わないと思うし。時間あったら材料の補充もしといてよ」
「時間があったらね」


お互いどんなものに手を出しているかは深く聞かない。
材料を見れば分かってしまうところもあるが。

そしてパパに口止めもされていた。
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