長編(男主)
□第4話 駅前にて
1ページ/10ページ
「浩太君もうあがっていいわよ」
「わかりました。お疲れさまです」
初恋の子。10年忘れられなかった相手。
すっかり諦めていたのに偶然同じバイトをしてた。
それでも、バイト先は広い。
部署も違う。普通なら会えるはずもないのに、一緒に仕事していた子の友達だった。
ありえない!!
姿を見ても見なくても、彼女のことを考えるだけで
僕の心臓はバクバクいってる!
心臓のことよりもなにか進展はあったのかと気になるとこだろう。
……あるわけない。
僕だぞ?
あ〜〜〜〜!!!
田井中さんに彼女を紹介してもらったときも、頭真っ白で自分の名前も、かんでたし……。
その上少しでも彼女のこと田井中さんに教えてもらおうと思ってたら、人が足りないとかで仕分けの方に回されるし、
チーフの話じゃ
田井中さん、チーフと組んでるらしい。変なこと吹き込んでなきゃいいけど。
今日はバイト半日にしてもらったから、実家へのお土産でも買いに行くかな。