けいおん(短編)
□月と太陽
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「ふ〜。あっち〜。聡!お風呂空いたぞ?次入っちゃえってさ」
「分かった〜」
今日は私の誕生日だった。
私ももう17歳だ。大人の仲間入りと言ってもおかしくない歳だろう。
どこか大人になりたくないと思う自分と早く大人になりたいと思う自分その両方が存在してる。
この年頃には必ず思う悩みだとは言われるが、そんな言葉で片付けてしまいたくない……。
でも私が悩むなんてらしくないよな!!
そんな事を思いながら窓辺で涼んでいると月が出ていた。
三日月かな?少し曇っているせいか霞がかかったようにぼやけているけど、十分に光を与えてくれている。花火大会の夜よりは明るい。
いい月夜だな……。
昼間会ったばかりだというのに、この間月の話をしたあいつと無性に話したくなって携帯を手にする。