長編(パロ)
□file,3 実家での私の居場所
1ページ/8ページ
木の葉が色づいて掃除の大変な季節がやってきた。
秋山家の境内の掃除は私の仕事になっている。
掃除中は巫女服を着るのも昔からの習慣だ。
神社の仕事を手伝わないお返しかな?
梓は私の使い魔となってくれたが、
しばらくは洋館で住人二人と住むことになった。
自宅に来てほしかったのだが、家では話をすることも出来ないし
「ここにいて!」と懇願する洋館の住人達に折れた形だ。
それでも神社に居ついてしまっている、野良猫に混ざってよく実家の方にも顔を出してくれていた。
「にゃ〜」
噂をすればなんとやらだ。
「おはよう梓。もう少しで掃除終わるから、私の部屋に先行ってて」
「ニャ」
トコトコと自宅の方に向かっていく。
早いとこ掃除終わらせなきゃな。
朝の仕事を終え、普段着に着替えて部屋へ向かう。
もし梓が来てもいいように出がけに部屋の窓は開けておいたのでもう部屋に入っている筈だ。