長編(パロ)
□file,1 魔女の一族
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「こんにちは〜」
私は秋山澪。この春から地元大学の経済学部2年生となった。
人見知りの激しい、本を読むのが好きな女子。
人見知り対策と将来の夢の為、接客のバイトを大学一年の時からしている。
そして、一部には忌み嫌われる一族の女。
ここは、山奥にある大きな古い洋館。
便利が悪く、道も細い。車が通る道もない。
昔は自転車で来ていたが、夜道の恐ろしさから16歳になってすぐ
親を説得して中型二輪の免許を取った。
元はパパの、250tの埃をかぶったバイクがあったのでそれを使っている。
今では私の大事な愛車だ。
ここはあまり人の出入りも無いし、町では変な噂が飛び交っている。
度胸試しに、夜中に侵入しようとする若者もいるらしいが
ここの住人が遊び半分に仕掛けたトラップに引っ掛かり、腰を抜かして逃げ帰るらしい。
かくゆう私も住人の人となりを知っていても、
日が暮れてから来る気にはなれない。
返事の代わりに「ボン!」という大きな音が奥から聞こえた。
……またか。