感情的少女

□2.自己主張の意味
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瑞季side

私はあの頃2年に進級したばかりだった。


私は生徒会副会長の役を務めていた。


早坂菜奈は会計の役員


でも仕事も出来ない人がたくさん居たし私もさすがに生徒会副会長として厳しくしていこうと思った。


でも冷静に考えれば私は注意のレベルを超えて言いすぎていたかもしれない。

怒鳴ってばかりだったし

上から目線の発言ばかりだった。


そんなとき早坂菜奈は私に口を出してきた。


「・・・・先輩。ずっと思ってるんですけど他人を尊重したらどうですか?」


「私はそこまで言うのはどうかと思うんです。」


「貶してると同然だと思います。」


あぁ、私は調子に乗りすぎていたんだ。


瑞季「ごっ・・・ごめんね?昔からの悪い癖なの。」

ここでもっと素直に言えればいいのに。とっさに「悪い癖」という言い訳に縋ってしまったけれど。


菜奈「・・・・そうですか。では私は仕事に戻ります。」


表情何一つ変えないで彼女は会計の仕事に戻っていった。


けれどやっぱり癖みたいですぐに怒ってしまう。なんだか自己主張しか通せなくなってきた。


「・・・・あぁっ!もうっ!ここ計算間違ってるっ!どうしたら間違うのよっ!早く直してきてっ!」


めったに仕事を間違わない菜奈が会費の計算を間違っていた。毎日の怒りを押さえ込むのももう限界。奴当たりは悪いと思いつつも怒鳴れるだけ怒鳴った。今は放課後。遅くまで時間も掛けていられないし内心焦っている。


「・・・・・私前にも注意しましたよね?他人を尊重して言い過ぎないようにしてください って。」


意外だ。コイツなら素直にすみません って言えると思ってたけど。というか思い切り私に意見したよね。


「はぁ・・・・。この性格どうしたら良いのかしらねぇ。自分でも無意識のうちに怒鳴ってしまうの。」


本音を漏らしてみた。さて菜奈ちゃんはどう反応するのかな。


「・・・・・先輩が意識すれば良いだけの話じゃないですか?」


おお。アドバイスと来たか。


「そうよね。意識していけばいいのよね。」


肯定の言葉を呟いてみた。


「・・・・奴当たりされる皆さんも不愉快だと思うんで気をつけてください。」


「分かってるわ。」


「じゃ、私帰ります。他に仕事あったら手伝いますけど。」


生意気そうに言ってきた菜奈ちゃんにムカついたけれど明日までに完成させなきゃいけない資料があったのを思い出した。


瑞季「そうね。明日までに作らなきゃいけない資料があるから手伝ってくれる?」


そういって作るのに必要な用具や紙を差し出す。


「いいですよ。ていうか手伝うって言い出したの私ですし。」


瑞季「よしっ!じゃあ17時半までには終わらせようっ!」


「はいはい。」



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