黒鉄

□僕のヒーロー
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「黒鉄がそれでいいなら、俺は口出しはしないが」
 シドウが言った。 珍しく饒舌だった。
「ヒロトは、男じゃねぇか。 そりゃあ、可愛い所はあるけどよ、付き合うなら、やっぱり女の子の方がいいだろ、フツー」
 アオハルの言う事は、一理ある。 でも、アオハルは、この後、「ヒロトは、俺の親友だからな!」と言った。
「へぇ、ヒーローか、何か格好良いね」 ツバメさんは、目を輝かせていた。 「男同士の友情って憧れるなぁ」って。
「初恋とは良いものだな」とは、さゆり。
「うん、僕が、女の子だったらの話だけどね」
「で、結局の所、お前達付き合っているのか!?」
 皆の問いかけに僕は、NOと首を振って答えるしかなかった。 YESとは言えない。
 それでもこーちゃんは、僕のヒーローだよ。






 こーちゃん、誕生日おめでとう。






〈了〉
(20130104)
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