黒鉄

□さかさまのくに
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「あぁ、俺だ」
「やっぱり、僕達入れ替わっちゃったんだよ!」
「あぁ、そうらしいな」
 僕とは、正反対にシドウは、全く動じていなかった。
「そうらしいなって、シドウ! とうしてそんなに落ち着いていられるんだよ!!」
「それ、一応俺の身体だから」
「一応って……」
「正直、入れ替わったのがクロガネで良かったよ。 そのお前なら安心して任せられるから」
 シドウがそう言ったのは、僕ならシドウの身体を使って悪用しないからと言う意味でだ。 それは、僕にも同じ事が言えた。 シドウなら大丈夫―――でもないか。 僕達は良くても周りがとやかく煩い。 さて、どうしたものか。
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