黒鉄

□僕のヒーロー
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 こーちゃんは、僕にとってヒーローだ。 それは、あの頃と少しも変わっていない。
 僕が、ヒーローになりたかったのは、こーちゃんに憧れていたからだ。
 こーちゃんと再会して以来、プライベートでも会う様になった。
 今もこうして、こーちゃんと待ち合わせをしている所だ。
「ヒロト、待ったか!?」
 こーちゃんが手を振って、僕の所へ走って来る。
「ううん、今来た所」
「どこ行こうか!?」
「喫茶店がいいな」
「オッケ」
 僕は、こーちゃんの手を握って喫茶店に入る。
 僕が「まるで恋人同士の様だね」って言ったら、こーちゃんは笑って「そうだな」って言った。
「俺、ヒロトがガールフレンドだったら良いな。 優しくするぜ」
「うん、こーちゃんは、優しいもん」
 僕達は、男同士だから恋人にはなれないけど、一緒に出掛けたりする事は出来る。
 だから、僕は、今の関係が丁度良い位なんだ。
 所謂、友達以上で恋人未満の感じかな。
 周りの人は、不毛だと言うけど、僕は、それで構わない。 だって、悪い事している訳じゃないし。
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