黒鉄

□さよならさんかく
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 こーちゃん、待ってよ。
 こーちゃん。
 僕はいつもこーちゃんの背中を見てきた。
 こーちゃんは僕のヒーローだった。
「黒鉄、頼んだぞ」
 僕は、シドウに背中を押されコートに出た。
 目の前には、こーちゃんがいる。
 だけど、今は僕がこーちゃんを倒さないといけない―――プレッシャーと不安が胸を襲う。
「ヒロト、勝負だ」
「うん」






 錬兵高校との試合の後で僕はこーちゃんに呼び出された。
 僕は、皆と一通り別れた後、こーちゃんと喫茶店に入った。
 こうしてこーちゃんと二人になるのは何年ぶりだろう。

「いやぁヒロト、お前強くなったな」
 しきりにこーちゃんは感心して僕を見ている。
「そんな……」
「えっと、誰だっけ!? ヒロトと仲が良い金髪の」
「シドウ!?」
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