黒鉄

□補習
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「葉桜お前もか」
 アオハルは、シドウと目が合ってげんなりとした口調でそう言い放った。
「……」
 かたや、シドウは相変わらず無言のまま顔色一つ変えない。
「何でお前がいるんだよ」
 アオハルは、シドウに散々悪態をつく。
 テストは赤点成績も体育以外はビリ(その体育すら完全エスケープしている)アオハルは、補習の常習だった。 それは、シドウも同じで類は友を呼ぶのかこの状況に至る。
「あの、僕もなんだけど」
 そこに割って入ってきたのがヒロトである。
「え、ヒロトもか!? すげー、奇遇だな」
 アオハルは、ヒロトの手を取ってぶんぶんと握手した。
「クロガネ、お前」
 意外そうな表情でヒロトを見つめたのがシドウ。 ヒロトなら真面目だし、勉強もやれば出来るだろうに―――シドウは、不思議に思った。 
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