黒鉄

□合宿にて
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「今度、合同合宿を行う。 詳しい日程等は、神宮に聞いておく様に。 以上」
 隠居の言葉に場の空気がシンッと静まり返った。
「ありがとうございました」
「あざーす」
「した」
 部員達は、隠居に一礼すると身仕度を整えた。 部員と言っても、ここ桜夏高には、三年の神宮、由利を含めて八人。と言うのは、アオハルが復学して来たからだ。
「良いか、皆。 合宿だからと言って気を抜くんじゃねぇぞ。 特に、お前だ、アオハル」
 一同爆笑。
「うっせーよ、オヤジ。 俺は、心を入れ替えたんだ」
 ドンッと胸を張って見せるアオハルにシドウが突っ込む。
「本当か!?」
「何、闘(や)る気か、トンガリ!」
 カチンと来て、腕捲りするアオハルは、シドウと張り合う気マンマンで。
「ちょっと止めなよ二人共!」
 仲裁に入いるのは、いつもヒロトだった。 たまにつばめが入る事があるが、お互いヒートアップしてケンカは止まらない。 寧ろ、逆効果だったりする。
「いつもごめんね、クロガネ君」
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