貴方と私の答え

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よく晴れた日、私は手紙を書いた



送る相手は、尊敬する中丸雄一さん





青く澄んだ空を見ていたら

ふと、彼の笑顔が思い浮かんだ



ファンレターなんて、

人生で一度も書いたことがない

一体何を書けばいいんだろう?



いざ書こうとすると、

なかなか言葉が見つからない



「ん゛――――」



うまく説明出来ない気持ちだけど

応援しているということを

どうしても伝えたかった



ただ、それだけだった





「・・・・」

書き綴った一枚の便箋



いつも私は彼に力を貰っているけど

私も何か小さなことでも

彼に与えられることはないかな・・・





「こんな感じになっちゃった」



書き終わった手紙を

改めて読んでみるとまとまりもないし

恥ずかしくなってしまったけれど

これが私の今の素直な気持ち





「宛て先は…あ、ここでいっか」


ジャニーズ事務所の住所が

わからなかったので、

彼が出ている番組のお便りの宛先に

手紙を送ることにした




一日に何百通という手紙が

彼らのもとに届くだろう

きっと読まれないと心のどこかで

わかっている自分がいた




だけど、この手紙は

他でもない中丸さん宛ての物


私は丁寧に切手を貼り

ポストへ投函した






「どうか届きますように・・・」

ただ、それだけを願って。






「あ、飛行機雲・・・」


青い空に伸びる一本の白い線は

遠くまで続いている






この空も、貴方の所まで

続いているのかと思うと

ほんの少しだけ、

幸せな気持ちになれた







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