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□湖月の落涙 vol.3
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「は、ぁ……ん、んんっ…」


息の上がったスクアーロの右膝が立ち、シーツがぱさりとめくれた瞬間露わになる生足。
筋肉で引き締まっているものの、透き通る程の白い肌は百戦錬磨の剣士にはどうにも
似つかわしくない。
それと同時に屈強な二人が何も身につけず眠っていた事実を目の当たりにしたツナは
思わず後退り、衝立に勢い良く激突した。




───ガンッ!




「んっ!?」
「わあっ!ごめんなさい!」
「何だ沢田か…って!ゔお゙ぉい!てめぇ!いつからいやがった!」
「え、ええとその…」
「カスが起きる前からだ」


覚醒し慌てふためくスクアーロを横目に、XANXUSがしれっと言い放つ。


「なっ!?こんの…クソボス!気付いてたんなら起こしやがれ!」
「そんな義理はねぇ」
「くっそ…何で俺はこの距離で気付かなかった…」
「優しい俺に感じてたんだろ」
「ゔお゙ぉい!優しくねぇし感じてねぇぇぇぇ!!!」
「で、でも腕枕は優しくないとしないんじゃ…」
「あぁっ!?ざけんな!こいつがそんな気の利いた事するはずが!」




起こしていた上半身を捻った先にあった現実。




「ぎゃあああ!何やってんだてめーは!」
「一晩中カスの頭を乗せて腕が痺れちまったなぁ」
「む…そ、そいつは悪かった…ってちがぁぁぁう!!!」


絶大な強者の安息の場を確保するのが自分の使命だと言うのに、腕枕という完璧な庇護を
のうのうと受け入れてしまった迂闊な身体が恨めしい。


「あの〜…それ、痛くないんですか?」
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