君と私

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次の日の朝。

シンジとルカは出発しようとしていた。

そこで、サトシ達がやってくるのを見てしまった。

そして、運が悪いことに相手もこちらに気づいてしまった。

しかし、それを無視してサトシ達の横を通り過ぎ、去っていく。

そのままポケモンセンターを出て、近場で特訓をする。

特訓していると、そう遠くはない場所で爆発が起きた。

走って向かうと昨日のショウとサトシが闘っていた。

見てみると、ピカチュウにライチュウがボルテッカーで向かっているところだった。





「十分引き付けてから回るんだ!」






ピカチュウはボルテッカーを回ってかわした。

昨日のバトルにはないスタイルだった。





「上手いぞ!」

「連続でアイアンテール!」

「回れ!」





ピカチュウは回ってかわしまくった。

ライチュウは途中で足を滑らせ、攻撃をやめてしまった。

つまり、隙が出来た。





「ピカチュウ、電光石火だ!」





ライチュウにあたり、少し悔しそうな顔をした。





「ちょこまかとせこい動きしやがって。アイアンテールや!」

「かわしてアイアンテールだ!」





心なしか、サトシの顔に余裕が伺えた。

ピカチュウはライチュウの攻撃をかわし、アイアンテールを見事命中させた。





「昨日より強くなっているな。」

「……。」

「進化もさせなかったみたいだ。」

「……。」

「攻撃よりもかわす方を重視したのか。」

「……どうしたんだ?」

「ん?」

「やけに饒舌だが…。」

「……気にしないでくれ。」

「……あ、あぁ。」





シンジはどうしたんだと問い詰めたくなったがそれはやめておいた。

なんとなく、触れてはいけないような気がした。




「雷や!」

「ボルテッカーだ!」





雷をかわしてボルテッカーを決めた。

ピカチュウは余裕そうだ。





「へっ、バリバリ余裕や!破壊光線!」





昨日と同じように、尻尾で木にピカチュウを縫いとめた。

これで身動きは取れない。





「いったれー!」

「十万ボルト!」






間に合わなかったのか、間に合ったのかさえ分からない。

破壊光線の爆発で土煙が舞い上がった。

土煙が収まっていき、緊迫した中で、皆が見たものは。

離れて立っている二匹だった。

どうやら十万ボルトは間に合ったようで破壊光線の威力を半減させた。

そして、ライチュウは反動で動けなかった。





「行くぜ!ボルテッカー!!」





ピカチュウは真っ直ぐライチュウに向かって行った。

ライチュウは一歩後ずさった。





「そのままアイアンテールだ!」





直撃した。

ライチュウは苦しそうに立ち上がった。





「ライチュウ負けるな!ボルテッカーや!!」

「よーし!ボルテッカー勝負だ!」






二匹ともぶつかりあい、後ろに飛ばされた。

そして、着地。





「互角やて?体格とパワーではライチュウの方がバリバリ上のはずや。」

「バトルはそれだけじゃないぜ!」
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