君と私
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「飛び上がって捜索だ。」
リザードンは空高く飛んだ。
少し、捜索していると近くで何か、大きなものが倒れる音がした。
「あっちだ。」
現場近くの、少し低めのビルに着陸する。
トラックの中にある木の実や果物を食べている。
ルカはリザードンを戻す。
シンジと二人でグライオンを見下ろした。
「捕まえないのか?」
「今はな。出直してから捕まえる。」
「じゃあ、いったん地上に降りるか。」
バックからロープを出して、それを掴んで降りていく。
「だからお前は野生か…!」
「降りてこないのか?」
仕方なしにそれで降りる。
トラックの中にはもう何も残っておらず、グライオンもグライガーも
どこかに飛んでいってしまったようだ。
「風向きはあっちだ。嗅覚も使って探すか。ブラッキー頼んだぞ。」
<今は裏道にいるわ。こっちの方が速いわね。付いて来て。>
「付いて来い、と言っている。」
しばらく走った後、ロケット団が走っていた。
後ろにはグライオンとグライガーがいる。
「まずはあいつらを除けてからだな。」
「マニューラ、冷凍ビームだ!」
ロケット団は何かを叫んで飛んでいった。
「もう一度冷凍ビーム!」
今度は、グライオンがかわし、グライガーに命中した。
「マニューラ、吹雪だ!」
だが、砂嵐で消され、こちらにまで砂嵐が来た。
グライガー達の氷もなくなっていく。
グライオンは風に乗って裏道へ。
「待て!」
「ブラッキー遅れを取るな。」
シンジと共に追いかける。
「いけ、エレブー!マニューラは冷凍ビーム。エレブーは雷だ!」
「容赦ないな。」
グライオンは近くにあった壁にしがみつき、グライガーに命令をした。
グライガーたちは四方八方へ飛ぶ。
マニューラもエレブーもどこへ放てばいいのかわからない。
「惑わされるな!エレブー、雷パンチだ!」
仁王立ちでシンジは指示を出す。
ルカは内心、偉そうだと思ったが口には出さなかった。
雷パンチはグライガー達を一掃した。
グライオンは仲間がやられたのを見て、シザークロスをエレブーに命中させた。
エレブーが吹っ飛び、マニューラに当たってそのままシンジへぶつかった。
ルカはシンジを庇い、ぶつかって飛ばされた。
シンジの下敷きになってしまった。
「うお…っ!?」
「ぐっ…。」
「ルカ…!?大丈夫か?」
「二体と一人はさすがに無理か…。それよりも反撃だ。」
「あ、あぁ。」
何故か、サトシ達がいて何かを話しているようだ。
しかし、お構いなしに指示を出す。
「マニューラ、冷凍ビーム!エレブー、雷だ!」
グライオンに命中。
サトシの話を聞いていて油断していたようだ。
グライオンはそのまま地面へ落下した。
「モンスターボール、アタック!」
しばらくして、ボールは動かなくなった。
捕獲成功だ。
シンジはボールを手に取り図鑑で調べる。
「どうだ?」
「使えるな。このグライオンは…。」
「ふむ、良かったではないか。」
「あぁ。」
ボールと図鑑をしまった。
「え?」
「お前、あのグライガー達を放って置くつもりか!?」
「俺には関係のないことだ。」
「なんだと!?」
すると、一匹のグライガーが襲い掛かってきた。
「エレブー、雷パンチ!」
グライガーは吹っ飛ばされ、サトシ達の足元へ。
「グライガー、大丈夫か?」
二体を戻す。
「この町にもう用はない。じゃあな。」
「案外あっさり捕獲できたな。」
「あぁ。」
「では、出発するか。」
「おい。」
「ん?」
「その…怪我はないか?」
「怪我?いや、特にはしてないが…どうした?」
「いや、してないならいいんだ。」
「?」
シンジは自分を庇ったルカの心配をしたがどうやらわかっていないらしい。
どちらにしても、怪我がないようで少し安心した。
心の中で感謝はするが絶対に口には出さなかった。
一方ルカはまだわからないようで不思議そうに首を傾げている。
二人はトバリシティを目指して旅を続けた。