君と私

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「なんだ!?」

「(ん?)」



捕まったのはナエトルだけではなかった

どちらを応援するわけでもなかったルカは真ん中くらいにいた

そして、何故か捕まった

ロケット団の台詞は長いので略…割愛させていただきます←おい!





「天使か悪魔か名前を呼べば!」

「誰もが震える魅惑の響き」

「ひのこ!」

「ひのこ!」

「「ひのこ?」」




女と男は途中のひのこに疑問を抱いた

ヒコザルからひのこの攻撃が向かう





「なにするにゃ!」

「(ニャースが喋った)」

「ま、まだ名乗ってる最中よ!」

「そ、そうそうそう名乗りが終わるまでは攻撃しちゃダメなんだぞ!?」

「バトルの邪魔だ。消えろ!」

「なんだ?見かけない奴だな?」

「ロケット団!オレのナエトルを返せ!」

「(ロケット団?)」

「ついでにそこの馬鹿もだ!」

「(妾は馬鹿扱いか。しかも、ついで…)」

「ナエトル?馬鹿?」

「そんにゃバカにゃ」




ロケット団は下を確認




「「「ピカチュウじゃなーい!!」」」

「もう!何やってんのよドジ!」

「本当に使えない連中だな!」

「なんだとー!コジロウちょっとバシッと言っちゃいなさい!」

「おう!俺たちはな!ロケット団の中でもすごく強くて!怖くて!
ずるかしっこくて!卑怯で、せこくて金がなくて、いつも腹ペコで…」




と何故か泣いてしまった




「何泣いてんのにゃ!」




ハッとして顔を上げる





「いっけー!マスキッパ!」




だが、コジロウという奴が噛み付かれていた

ロケット団に少し同情してしまった瞬間だった





「いてててて!やめろマスキッパ!タネマシンガンだ!」

「シンジ!危ない!」

「うるさい!ヒコザルひのこだ!」




タネマシンガンとひのこはぶつかり合った




「今だナエトル!はっぱカッター!」

「(なぜ最初からそうしないんだ?)」





ナエトルとルカは落ちた





「(妾がいることは忘れんでほしいものだ)」





ナエトルはサトシがキャッチした

ルカはシンジがキャッチ





「シンジ、すまない」

「フン」

「よし!ピカチュウ!十万ボルトだ!」




ロケット団はいつもの如く「嫌な感じー!」と言って飛んでいった





「あ、サカキさんは元気か、と言ってももういないか」

「サカキ?」

「気にするな」





しかし、飛んでいった衝撃かなんなのか、強い突風が三人を襲った




「サトシ!ルカ!」

「シンジ!」




三人は落ちていく

シンジは着地体制を取る

サトシはそのままでルカに至っては未だにシンジに抱えられている

そして、木や岩に飛び乗って降下する

サトシは滝の近くの水辺に落ちた

シンジはルカを抱えたまま綺麗に着地

陸に出たサトシとナエトル





「怪我はないか?ナエトル」

「サトシ!」

「大丈夫か!?」

「ああ!!大丈夫だ!」

「その森を越えたところで落ち合おう!」

「わかった!!」




シンジはヒコザルをしまって歩き出す

ルカはいつの間にか立っていた




「お、おいシンジ!待てよ!」




三人は森に入っていく

ルカはシンジの隣を歩かずに、木の上を飛び乗って移動

何故かブラッキーもいる




「待てったら!」

「何か用か?」

「お前もこの森を越えるんだろ?だったら一緒に行こうぜ」

「何のために?」

「え?困ったときはお互い様だろ?」




シンジは立ち止まって振り返る




「俺は困っていない。お前の力も必要ない」

「なんだよアイツ」




悪態をつくとシンジが口を開いた





「一つだけ忠告してやる。オドシシに気をつけろ。ここは迷いの森だ」

「迷いの森?何だそれ」

「それも知らずにこのエリアを旅していたのか。使えないやつだ」





ルカはシンジの隣に降りた

ブラッキーも隣に降り、ルカの肩によじ登った




「出口、わかるか?」

「……お前も使えないやつだな」

「む。バトルとポケモンに関してはお前よりは使える」

「じゃあその傷は何だ」

「傷?」




体を見ると切り傷があった




「これはナエトルのはっぱカッターだな。ふむ、別に大したことではない」

「フン。どうやったらはっぱカッターがお前に向かうんだ」

「知らん」

「とりあえずはぐれるなよ。お前は方向音痴なんだ」

「すまない」

「謝罪するより感謝の言葉がオレは聞きたいな」

「…あ、あり、ありが…とう」

「フン。大体お前は女らしくない。少しは女らしくしたらどうだ?」

「む。女らしい妾など妾ではないと思う」

「嫁に行く気ゼロか」

「興味はある…」

「何?相手はどこの誰でどんなやつだ?」

「…心配性だな」

「フン!」




シンジは拗ねたように顔を逸らした




「安心しろ。妾はお前とともにいる。それに妾は人間が嫌いだ。
妾はシンジがいればいい。嫁にもらう奴がいないならそれはそれでいい」

「言葉の意味はわかっているのか?」

「ん?そのままの意味だが?あ、先ほど妾が言ったサカキというやつがおるだろう?」




シンジの目が少し変わった
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