masterpiece

□1個目
2ページ/7ページ

家に着くとまず、怪我の手当てをした。

血に濡れた服もとりあえず、頑張って着替えさせた。

刀あったのでそれは地下に保存しておくことにした。

これで、いいと一件落着したが夕飯を作らねばとキッチンへ向かった。

明日になれば起きるだろうとそのまま自室のベッドに寝かせたままだが。

後もう少しで夕飯ができる頃に弟とアクアが来た。





「やっほー!ってまだできてなかったの?」

「姉ちゃんにしては珍しいね。」

「少し、事情があってな。」

「事情?」

「そういえば、姉ちゃん?」

「何だ?」

「誰か来た?」

「確かに男の人の匂いがする。まさか、彼氏じゃないよね?」

「彼氏!?誰!?ボク認めないからね!」

「違う。怪我人を手当てするのに家に入れただけだ。」

「なーんだ。よかった。」

「で、その人は?」

「私の部屋で寝ている。」

「ふ〜ん。」

「そうなんだ。」

「「って、えぇぇぇえええ!!??」」

「うるさい。静かにしろ。」

「え、だって。ね?」

「ボク、見てくる。」

「うちもー。」

「行くな!怪我人だぞ。」

「むー。」

「ほら、夕飯だ。」

「うわあ、おいしそう!」

「「いただきまーす!」」

「(食べるときだけは静か。いつも静かならいいのだが。)」





その夜。





「ありがとー!明日も来るからー!」

「アクアさんは毎日じゃないか。」

「あははー。そうだ!うちの家の掃除明日お願い!」

「ハァ。」

「いい?」

「構わない。」

「やったー!」

「じゃあな。」

「アクアさん、じゃあねー!」

「じゃあねー!」





アクアは家へと帰って行った。

騒がしい奴が一人居なくなった。





「姉ちゃん、その、怪我人のことなんだけど…。」

「お前が気にする必要はない。寝ろ。」

「けど…!」

「寝ろ。」

「……は〜い。」





続いて、弟のルウも寝た。

しかし、ルカは起きていた。

自室の怪我人の面倒を見なければならないからだ。

ルカは自室に戻ると、連れてきた者が起きていないかを確かめた。

起きていないことを確かめるとベッドのすぐ傍の時計を見た。

時刻は10:00。

朝まで待とうかと考え、ずっと連れて来た者の様子を見ていた。
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ