masterpiece

□6個目
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「そういえばさー。」




ルウがいきなり話し出した。





「この前、次は校内陸上競技大会とか言ってたけど修学旅行は?」

「そんなこと言ってたの?」

「言ってたな。」

「…そんなこともあったな。」

「次は修学旅行じゃん!」

「そうなのか?」

「あぁ。だが私には関係のないことだ。」

「大ありだっての!また行かない気!?」

「一つ聞いていいか?」

「何?」




三人とも高杉を見た。





「修学旅行って何だ?」

「「「……。」」」

「答えろ。」

「えーと…ルウ!」

「え!?んー、あのー…姉ちゃん!」

「全く…。修学旅行というのは、学校の公式行事として教職員の引率のもと、
校外教育・学習の目的をもって学生、生徒、児童が集団で行う旅行だ。
共同宿泊をともなう点で遠足と、また学習目的が複合的であり
複数の目的地を周遊する点で臨海学校、林間学校、合宿などと区別されるものだ。

ちなみに臨海学校というのは、海水浴を目的としたものの最初は、
1891年学習院が男生徒を対象に鎌倉片瀬海岸で実施した遊泳演習とされる。
その後、日清・日露両戦争を契機に、海外進出をねらいとした
海国思想や海事教育が重視されるとともに、水泳が男子中等学校における
課外体育活動の一つとして採用された。その場合、校内にプールを
設備した学校はきわめて少なかったため、海辺や河岸に近接した学校以外は、
海水浴場において合宿訓練をしなければならなかったという歴史がある。

そして、林間学校というのは、山麓や高原などにおいて、
保養、身体訓練、レクリエーションなどのために設けられる学校施設だ。
夏期一定期間に限ってキャンプ生活をする場合には、学校キャンプと呼ぶこともある。
これは臨海学校に比べて歴史は新しいんだ。
当初はおもに虚弱児の保養と健康回復のための施設として設けられた。
1905年東京市の精華小学校が群馬県妙義山麓に設けた休暇集落がその最初といわれる。
17年には社団法人白十字会が神奈川県茅ヶ崎海岸に最初の
虚弱児保養常設施設として茅ヶ崎林間学校を設立し、
以後小児結核予防運動の一環としてしだいに各地に設けられ、
38年には公私立16施設に達したと聞いている。
群馬県は昔で言う上野で東京は江戸、神奈川県は武州、または相州だな。」

「……長いよ…。」

「ほとんど頭に入って来なかったんだけど。」

「なるほどなァ。」

「「わかったの!?」」

「あぁ。」
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