masterpiece
□3個目
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朝、高杉は起きた。
いつもなら寝ている時間なのだが部屋の外の騒がしさで起きたのだ。
現在6:30。
いつもならルカだけが起きている時間だ。
まだ眠いがこんなに騒がしいと眠れないということで起きた。
リビングに向かうといつもとは違う格好をしたルカとアクアがいた。
「なんだ?今日はなにかあんのか?」
「今日じゃなくて今日からだよ!」
「あ?」
「学校だ。今までは長期休業期間だったから行かなくてもよかったのだが…。」
「今日からはそれがなくなって学校なんだよ!」
「ちなみに僕もそうだから。」
「オレァどうすりゃいいんだ?」
「家で大人しくしてな!」
「外には出るな。後は電話やインターフォン、と言ってわかるか?」
「あぁ。」
「それが鳴っても一切でるな。いいな?」
「わかった。」
「アクア、急げ。間に合わんぞ。」
「待ってよー。」
「ルウ、遅刻するなよ。」
「わかってるよー!」
「高杉、朝食はそこに置いてある。今日は昼で帰る。
だから、今日は昼食は作らない。だが明日からは作る。いいな?」
「あぁ。」
「では行ってくる。」
「あぁ。」
「待ってよー!」
ルカとアクアは学校へと向かった。
アクアがいなくなったからか、とても静かになった。
「てめぇはいつ行くんだ?」
「後一時間後ー。」
高杉はこの時間差はなんなんだ、と思ったが口にはださなかった。
用意してあった朝食を見つけそれを食べ始めた。
しばらくしてルウが慌てて準備し始めた。
「やばい!今日入学式じゃん!行ってきまーす!」
ルウも学校へ向かった。
高杉はどうしようかと考え、とりあえず自室へ向かった。
いつも騒がしい奴らがいなくなると寂しくなるもんだな、と
考えながら自室のベッドに寝転がりながら窓の外を見た。
「(柄にもねぇこといっちまった。他人の死なんてどうでもよかったんだがな。
死ぬな、なんて思ったのは松陽先生に似てたからか?)」
ルカを考えれば胸が締めつけられる感じがした。
寂しい、と言う感じでもなく苦しいに近い。
高杉がこの気持ちをなんと言うのかがわかるのはもう少し後になってからだった。