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□二人歩く未来
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シオンED「二人歩む未来」








「ナマエ様ー!」


タタタタと私に向けて駆け寄る足音と呼びかける声に振り向く。
駆け寄ってくるのは白銀の鎧と義務付けられた仮面を身に付けている少女。

「ユズリハ」

私は彼女の姿を確認すると頬笑み、胸に飛び込んでくる彼女を受け止めた。
飛び込んでくる、といっても私よりも幾分か高い身長の彼女は私を抱きしめる形になる。

「ナマエ様・・お日様の匂いがします」

「ちょっと、くすぐったいよ・・」

私の首元にすり寄ってくるユズリハに身をよじる。
鶴座(クレイン)のユズリハ。白銀聖闘士の少女だ。


「今日も、シオンに稽古をつけてもらいに来たの?」

「いいえ、今日は天馬達に会いに闘技場(コロッセオ)に行く途中です」

仮面で見えないけれど、きっとその下では綺麗な頬笑みが浮かんでいるのだろう。
ユズリハは何故か判らないがとても私に懐いてくれていた。

私が此処に来るよりも少し前に聖域にやってきたという彼女は私の数少ない女友達だ。
あの日私を迎えに来てくれた黄金聖闘士様、牡羊座(アリエス)のシオンの妹弟子らしくことあるたびに世話を焼いてくれるシ

オン同様この聖域において私の事を気にかけてくれている人物の一人でもある。
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