カタルシス

□2.優欲
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「気持ちいい……?」

「すげぇ、いいよ……」


ナミは素直に嬉しくなった。

しかし、今サンジが成すがままにさせてくれているのはきっと、単純に快感に溺れているから、という訳ではないように思った。

自分の体を開いて何か伝えようとしてくれているのではないか、と先程からナミはそんな風に感じていた。

確かに、雄という存在に今までのような恐怖は感じなくなっている。

それどころか、体を介して心の奥深い声が聞こえるような気さえするのだ。

それはきっと、ゾロに抱かれている時に感じたものと同じだろう。

やり方は違えど、きっとゾロもこれを伝えようとしてくれていたに違いない。


「ナミさっ……もっ……いいよ」

「だめよ……」

「いやもう……だめなのは……俺の方なんだけど……」


気付くと、サンジのものは硬く張り詰め、その先端からは透明な液を溢れさせている。


「出る……から……」

「……じゃあ、出して?」


ナミはもう一度強く扱いた後に、その溢れているものを啜った。


「くっ……だめ……だ……!」


何度も強く吸い付きながら上下にスライドさせる。

その合間に盗み見るサンジの表情はひどく扇情的で、ナミの性感をこれでもかと言うほど追い立てていた。

最後に喉奥で締め付けると、それが突然震えた。


「うっ……!」


次の瞬間、ナミの口内に熱いものが迸った。

そのどろりとしたものは不思議と嫌な感じがしなく、ナミはそれを口に溜めながら、妙な達成感に満たされていた。

最後にそれが小さく震えた後、何の疑問も持たずそれをごくりと飲み込むナミに、慌てたのはサンジの方だった。


「ナミさん……!」

「え?」

「いや……飲むなよっ!」

「どうして?」


サンジは少し虚を突かれたような表情をして、困ったように顔を半分押さえた。


「それは……惚れた男にする事だ」

「え……」


サンジの参ったな、という様子に、ナミは少し恥ずかしくなった。


「ふっ……」


どんな顔をしていいかわからないナミに対して、サンジは小さく笑っている。


「ナミさん……。もう、怖くない?」

「……うん」

「じゃあ、お返しだな……」


サンジはナミを優しく押し倒すと乳房を揉みながら乳首を愛撫した。


「あっ……!」


すっかり体に火が付いていたナミは、少しの刺激でも敏感に反応した。

サンジにもそれが伝わっているのか、すぐに下腹部に指を滑らす。


「はっ……あぁんっ……」


そこはすでに十分な程濡れており、ナミは自分で少し驚いた。

くちゅくちゅと軽く擦らすように刺激されると、すぐに顔を仰け反らせてしまう。


「あぁ、あっ、あっ……」


サンジは愛液を出し続けるぬめりの中へ指を差し込むと同時に、ナミの肉芽に熱い舌を這わした。


「あぁっ……!」


つい、サンジの指を締め付ける。

すると更に大きな快感にナミは襲われた。


「あっ、あぁっ、んん、はっ……」

「中すげぇよ、ナミさん……」

「やっ……そんな……言わないで……」


サンジは少し大胆に指を動かし始めた。


「あぁっ! やっ……はぁっ……あうぅ……」


ナミはすぐにでもイキそうだった。

しかし、サンジは一層強く締め付けてくる中から指を抜くと、すぐに自分のものをあてがった。

先程イッたばかりだというのに、それはもう既に大きく張り詰めている。

その熱い塊が挿入されると、ナミはすぐに大きく口を開け、弧を描くように背を仰け反らせた。


「あぁぁーっ!」


まだ入れたばかりで何もされていないというのに、ナミは絶頂を迎えていた。

大きな快感が去るまで止まっていた呼吸を再発させ、首を振りながらパクパクと空気を貪る。

吹き出した汗はキラキラと反射し、ナミの美しい体をより一層引き立てていた。


「ナミさん……綺麗だ……」


サンジはそんなナミを潤んだ瞳で見つめながら、あらためて律動を開始した。


「あぁっ! ……だめっ! あっ、あっあっ!」

「まだ……イカしてぇっ……」


サンジは激しく腰を振りながら、自分の下で喘ぐナミを堪らない思いで見つめていた。

まさか、こんな日が来るとは。

ナミと一つになれる日が来るとは、夢にも思っていなかった。

何度でもイカしてやりたい。

そして、ナミを未だ拘束する闇を取り除いてやりたい。

それができれば、きっと。

きっと自分は。


「あぁぁっ! あぁっ、はぁあ、また……あっ! ……イクぅっ……!」


サンジはナミの美しい姿を網膜に焼き付けながら、腹の上に熱い白濁を放出させた。
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