Stalk

□2.そして、真実へ
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ローブを纏って部屋に戻ると、ローが呼ぶ声が聞こえた。


「早くこっちに来い……」


焦れたようにベッドへ引き入れられ、まだ湿っている髪を撫ぜられる。


「ねぇ、どうしてルーって呼ばないの?」

「……ややこしいだろうが」


ローとか、ルーとか、って意味だろうか。

あたしは少し可笑しくなった。


「……」


笑うあたしをローはしばらく見つめて言った。


「なんかお前、変わったな……」

「そう? ……嫌いになった?」

「ふっ……」


ローは吹き出すと、答える代わりに優しく微笑んだ。


「もう、他の女と寝ない?」

「……お前が俺を満足させられたらな」


ローは唇をそっと重ねてきた。

あたしはそれに応えながら、やはりあれは持っておいた方がいいな、と思った。

ローのメスで切り刻まれるのならば、女達もきっと満足するだろうから。

邪魔なものは今まで通り、あなたの代わりにあたしが始末してあげる。



今度は、あたしから舌をゆっくりと絡めた。






END












あとがき

最後まで読んでくださいまして、本当にありがとうございました。

え〜……いつの時代も怖いのは女、という話ですね。

なんだか最近暗いお話が続いたので、次回はラブラブな? ハッピーな? お話を書きたいと思っています。

主人公は未定ですが、私にとってはかなり難題な物語になりそうですね……。

ご存知の方もいらっしゃると思いますが、むしろ、妬みや僻みや恨みが大好物です。

でも、それがないと恋愛ものは書けません! 言い訳ですけど! 

そんな訳で、お楽しみに! 
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