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□ 5.終わらない夢
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「あっ……!」
ロビンは少しの刺激でも敏感に反応していた。
あの時とは全然違う、状況と気持ちがそうさせていた。
しかし、そんな様子を見ていたゾロの動きが突然止まる。
「……?」
「お前……もしかして辛いのか? 体……」
ゾロはロビンの様子に変な心配をしたようだ。
「……」
そんなゾロの首に腕を回し、ロビンは耳に唇を寄せると、
「逆よ……」
と囁き、少し恥ずかしそうに目をそらした。
「!」
その仕草に、ゾロは全身に鳥肌が立つような感覚を覚え、ロビンに深く突き立てた。
「あぁっ!」
体を駆け巡る、途方もない快感が二人を貫く。
「はぁっ……」
(こんなに熱くて……)
ロビンはゾロの背中に爪を立てた。
(こんなに近くて……)
熱い視線と吐息が絡まる。
「っ……!」
(だから、つい言ってしまいそうになる……!)
「あっ……!」
ゾロの体を抱き締め、硬く閉じた瞳から涙がこぼれた。
(……『傍にいて』って……)
「あぁぁっ!」
(でもそれは……叶わない夢……)