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□4.はじまりは突然に
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「おい、てめぇ。ロビンちゃんに変な事してねぇだろうな!」

「……」


ゾロの眉がぴくりと動いた。


「変な事は…………してねぇ」


ゾロはそれだけ言うのが精一杯だったが、幸いサンジは何も気付いてないようだった。


「……大体てめぇと一緒にすんじゃねぇ! このエロコックが!」

「……うるせぇ。このマリモが」


言われ慣れている言葉にもかかわらず、サンジの声は勢いを失くした。


「真っ二つにすんぞ! こらぁ!」

「上等だっ!! 先に三枚におろしてやる!!」


その時、前方で騒いでる二人に聞こえるように、ナミが突然大きな声で話しだしだ。


「ところでさぁ、船なんだけど!」

「!」


その言葉に、二人は並んで肩を強張らせた。


「えぇ……。こちらにあったのはなぜか……破壊されてて」

「え! うそ!? こっちのもよ〜! まったく……誰がやったのかしら?」


ゾロはスパンダムを、サンジはアーロンを倒した時に、どうも飛ばす方向が悪かったらしい。

それぞれあった船は無残にも大破していた。


「ホント……誰の仕業だろうな……」

「まったく不可解だな……」


二人は言い争いをやめた。

その様子を見て、ナミが呆れたようにため息をつくと、


「でも……なぜルフィ達が来ると……?」


ロビンが水平線を見渡しながら言った。


「大丈夫……きっと、フランキーなら気付いてくれるわ……」


ナミはまっすぐに海を見つめながらも、確信していた。
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