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□2.サンジ×ナミ
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「ちょっ……ちょっとちょっとサンジくんっ!! 何でぶっ飛ばすのよっ!! クリマ・タクトの居所を聞かなきゃいけなかったのにぃっ!!」
「あ……そうか。ごめんよ……うっ」
サンジは再び膝をつく。
(やばい……毒が回ってるんだわ)
「しっかりして!」
ナミはサンジの腕を肩に回すと、なんとか倉庫の外に出た。
「何……ここ?」
倉庫の目の前は海だった。
隣に民家が一軒あるだけで、他はひと気のない森が続いている。
「……」
サンジは意識を失っているようだ。
だが、ナミの胸元に顔を寄せているせいか、表情はゆるんでいる。
とりあえず民家に入ってみようと思ったその時、森から人影が見えた。
「はっ!」
とっさに身を隠そうとしたが、サンジを支えながらでは自由に動けない。
「だから、多分ここだと…………あーっ!! お前ら!!」
(やばいっ! 見つかった!)
騒ぐ魚人の後ろから、もう一つ大きな人影が現れる。
「…………!」
その影はナミを見つめると大きく口を歪ませた。