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□2.サンジ×ナミ
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「ナミさん!」

「あぁ……、ちょっと間に合わなかったわね」


恐らく、サンジを突き飛ばした際にアーロンに受けた傷だろう。

しかし、何ら気にする様子も無く、ナミはアーロンを睨みつけた。


「アーロン! 何度来ても同じよ!! あたしは……信じてる仲間がいる! 昔のようにはならないわ!」

「……」


そして、より強い口調でさらに続けた。


「……絶対にね!」


アーロンは怒りでぶるぶると震えていたが、ナミをしばらく見つめると、声の調子を一つ上げた。


「ナミィ……、お前、まだ俺が怖いんじゃねぇのか? 震えが止まってねぇぞ」

「!」


アーロンと対峙した途端、過去の傷がそうさせるのか、ナミはずっと震えていた。

8年と言う年月は、それほど長く辛いものだった。


(ナミさん……)


その時、魚人がふらふらと起き上がり、自分の焦げて小さくなった足を見て騒ぎ出す。


「あぢっ! 痛ぇ! ……あぁ〜っ! 俺の足がぁ〜!!」

「ちっ……」


そして、サンジを苦々しく睨みつけた。


「よくも……よくも俺の自慢の足を〜っ!!!」


魚人は怒りに我を忘れ、サンジに襲いかかってきた。

サンジはすばやく立ちあがり、助走をつけて高く飛び上がると、


「てめぇ、さっきから足、足言ってやがるが……」


魚人の頭上で回転しながら、少し前から魚人に抱いていた疑惑をぶつける。


「てめぇのそれは、10本ある腕だろうがーーーっ!!!」

「!!!」


魚人の頭に強烈な踵落としが炸裂した。


「うぎゃあぁぁぁぁ〜〜っ!!!」


二つの大きなダメージを負った魚人は遂にその場で気を失った。
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