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□2.ゾロ×ロビン
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「くそぉ……ロロノア・ゾロ〜……」

「よくも兄弟を〜……」


小人達はゾロを睨みつける。

ところが、


「……あぁ!?」


ゾロがギロリと睨み返した。


「……!」

「ひぃぃ〜!」


ゾロの剣幕に圧倒され、小人達はすぐにベッドの影に隠れる。

スパンダムはため息を一つ落とした。


「やっぱりこいつらを連れてきたのは間違いだったか……。しかし巨人はデカすぎて、ばれると困るし……」

「おいっ!! ごちゃごちゃ言ってんじゃねぇーっ!!」


ゾロが苛立ちをあらわにする。


「来いよ。おれが遊んでやる……」


切っ先をスパンダムの方に向け、ニヤリと笑った。


「ふふ……。おいっ! お前ら、ニコ・ロビンを見張ってろ!」


小人達にそう言うと、スパンダムもニヤニヤしながらゾロに近づいていく。


「無駄な時間を喰っちまったからなぁ……。さっさと終わらせてやる」


ゾロが構える。

しかし、スパンダムはニヤニヤした顔を崩さず、何もしない。


「鬼……斬りっ!!」


ゾロが斬りつけ、その瞬間スパンダムの体は真っ二つになった。


「!?」


ゾロがあまりの手ごたえの無さに振り返ると、


「んふふふ〜……」


スパンダムの体は何事も無かったように元に戻っていた。


「!? あれは……!」

「そう……海軍からの戦利品! もう一つはこれ……」


そう言うと、スパンダムの体から妙な風がただよい始める。


「悪魔の実の中でも最強種……」

「!」


その風は次第に威力を増していく。


「ロギア系! 「カゼカゼの実」!!」

「うっ……!」


そしてゾロを一気に吹き飛ばし、壁に叩きつけた。


「ぐはっ!!」


大きく壁が崩れ、ゾロの上に瓦礫が落ちる。


「ゾロっ!」


スパンダムはゆっくりとゾロに向きなおし、口元をさらに歪める。


「おれの方こそ遊んでやるよ……。ロロノア・ゾロ……」
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