scar
□2.ゾロ×ロビン
2ページ/15ページ
ロビンは夢を見ていた。
暗い暗い海で一人。
苦しくてもがこうとするが体に全く力が入らない。
(うぅ……!)
絶望感にさいなまれ、流れに身をまかす。
するとふいに、辺り一面がまばゆく光った。
耐えられず体を硬くした瞬間―。
「…………カハッ!」
ロビンは少量の水を吐き出した。
「はぁ……はぁ……ここは……」
「んん……?」
ロビンはベットの上にいた。
とても広い部屋だ。どこかの屋敷だろうか。
足先に複数の人影がぼんやり映る。
「やぁ〜っとお目覚めかぁ。ニコ・ロビン」
中央にいた人物がゆっくりとこちらに振り向いた。
仮面を付けているようだ。
「……あなたは……?」
ふとその声が嫌な記憶をかすめたような気がして、ロビンの胸がざわめく。
その男はゆっくりとこちらに近づいてくる。
「会いたかったよ……。俺の……」
なおも近づきながら、男は仮面に手をかける。
「俺の…………人生をぶち壊した女になぁーーっっ!!!」
「!!!」
先ほどまで男が付けていた仮面が床を転がる。
「まさか……あなたは……」
ロビンは全身の血が引いていくのを感じながら、やっと声を絞り出す。
「スパンダム…………!!」