流星群

□姫始め
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元旦の朝、眠い目を擦りながら奈津女はリビングに向かった
途中、廊下で鷹也と出会い、新年の挨拶を済ませた2人は、もう1人の同居人が居ないことに気づく
顔を洗うついでに彼の部屋を見てみても、本人は居ない
「藍衣ってば、何処に行ったのかしら…」
「まさか正月早々仕事なわけないですし…」
首を傾げながら2人がリビングのドアを明けると、2人は固まってしまった
「あけましておめでとう!鷹也!奈津女!」
目の前にはリビングのテーブルにのったもう1人の同居人、藍衣だった
しかも、派手な女物の下着を着けている
「あんた、そこで何やってんの」
呆れつつも聞いてみると、もっと呆れるような答えが返ってきた
「何って、姫始めの用意に決まってるじゃない!今年のおせちは僕なの!」
「は?」
少しは納得したが、朝からそんな気にはなれない2人は、彼をスルーすることに決めた
「奈津女、僕がおせちの用意しますね…それまで朝風呂でもしてて下さい」
「分かったわ、鷹也ヨロシクね」
全く構ってくれない2人に藍衣はむっとしたようで、文句を浴びせた
「ちょっと!シカト!?せっかく新しいお気に入りの勝負下着買ってきたのに!どーしてくれるのよ!2人ともKY!」
KYと言う単語を聞いて、2人が思ったのは、KYはあんただろってこと…
何も告げずに2人は五月蠅い藍衣を放っておいて次の行動に移しましたとさ

The end
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