【World of Destruction】
□終幕
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急遽、当主代理と補佐に任命されたフェリスとディーネは
一通り、執務を終え、休息を取っていた
「こんなものかなー」
「つ、疲れた…アルトリアってこんなことしながら、学校通ってたの…」
まだ余裕を見せるフェリスとは対照的に、ディーネはぐったりとしていた
「私も手伝ってあげたけどねー。そうしないと…」
「あの子、一人で背負い込むから」
…今はセティが生き返ったこと、本来の使命も果たしたことで落ち着いているが
かつて、自分の体を省みず、様々な無茶をしていたことを思い出す
…それを周りにバレないように自身が裏で工作していたことも
「フェリス…」
「それにあの子が今も無茶をしてるのには理由があるもの」
「理由?」
(そのために、アルトリアは今、重要な選択を決めようとしている)
(選択によって結果は多少変わったとしても、あの子の未来は変わらない)
「ヒカルさんは異世界の住人。本来の世界に帰ろうとしている。そして、アルトリアは彼に惹かれている」
「…後は言わなくてもわかるでしょ?」