【World of Destruction】

□終幕
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Act.2
【お互いの思い】

アルトリア達を連れ戻せなかったことを悔やみ

シュルトは屋敷に帰っていた

声をかけようとしたメイド達だったが、

執事がそれを止める

「今は不機嫌なようです。下手に声をかけると飛び火しますよ」

「は、はぁ…」

(シュルト様がお怒りとは珍しい…さては、アクアリウス様とセティお嬢様の企みがバレましたかな?)







「アクアリウス!」

シュルトは客室の扉を開け、中で掃除するメイドを睨み付ける

「あら、シュルト様。怖い顔してどうしたのー?」

メイドは睨み付けられているにも関わらず、きょとんと首を傾げている

「…ティアマットに何を話した」

…彼の一言にバレたか、とメイドは小さく舌打ちをする

よりによって、フェルステッド家におけるジャジャラ枠とも言うべき堅物にバレたのは面倒だな、と今度は小さくため息をする

「……当主様のわがままに付き合ってあげなさいって言っただけよ」

「ふざけたことを」
「いいじゃない。これは知恵の竜のみんなが承諾したことよ」

「…それに私も承諾したわ」

「レナリール…」
「彼はいずれ、この世界を去る」

「残された者が受ける悲しみは私もよく知っているわ」

レナリールはシュルトを見て、目を伏せる

同じように、アクアリウスもまたルフィーナとの別れを思い出す

「…」

「今まであの子は色んな悲しみ背負ってくれたのよ。最後くらいはね…」
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