【World of Destruction】

□終幕
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エピローグ
【長い長い旅の終わり】

Act.1
【いつか来る日のために】


クスィフィアスとの戦いは呆気ない幕切れで終わり

フェルステッド家に纏わる全ての因縁は断たれた

「…俺もそろそろ…だな」

「バドとコロナは独り立ちできるし、フェリス達が面倒を
見てくれるらしいし」


マイホーム

世界は平和になっていく中、青年はある決意を胸に秘めていた

「ヒカル」

乱暴に玄関が開かれ、女性が双子の姉弟の世話をしている男性を見ている

「ん?アルトリア?」

「アルトリアさん?」

「アルトリアさん、こんにちはー」

「いきなり家に…言っても無駄か。どうした、急に」

彼女が突発的な行動は今に始まったことではない

その行動に振り回されることもあれば、助けてもらったこともある

「少し付き合いなさい」

「はい?」

首を傾げる彼にアルトリアは得意気な表情でヒカルを見下ろしている

「あら、この私がデートに誘ってあげてるのに、冷たい反応ですわね」

淑女に失礼じゃないかしら、とアルトリアは呆れている

「「えっ!?」」

【デート】

その言葉に双子は声を揃えて驚く

「なら、紳士がちゃんとエスコートしなきゃな。ちょっと出掛けてくるよ」

「どこに連れていってくれるのかしら?」

「行く場所決まってたからデートに誘ったんじゃないのかよ」

「あら、あなたがエスコートしてくれるのでしょ?」

「…ったく」

ヒカルもやれやれとため息をつきながら立ち上がり、マイホームを後にした

「アルトリアさん…いつの間に…」

「ヒカルさんと…知らなかった…」
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