ゲーム
□trick or treat!!
良樹の頬を舐めてやる!
勝手に家に入り、ドアを閉める。
「菓子はねぇけど……なんかするか?」
良樹がそう言ってきた。――計画通り!お言葉に甘えて家にあがる。
「良樹っ」
背中を向けた良樹に、俺は思い切り抱きついた。
「ぅえあっ!? な、なんだよ?」
「……ん……」
何も言わずに、抱きしめる腕に力を込める。すると良樹は、ため息をついて力を抜いた。
「……ぃしょっ、と」
俺は、身を乗り出して良樹の肩に顎を乗せる。
「……?」
不思議そうに、首を曲げてこちらを見る良樹。目が合う。
にやりと笑って、俺はその頬を舐めた。
「っ、うあああああ!?」
良樹が結構本気っぽい悲鳴をあげる。
「ななななな、なにすんだよ哲志ぃ!?」
「え、イタズラ」
「はああああああ!?」
俺は、この体勢は少しつらいので、肩から顎をおろした。そして顔を広い背中にうずめる。
「……ったく……」
恥ずかしそうに呟く良樹。その様子がたまらなく可愛くて、俺は自然と口を開いた。
「良樹、大好き」
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