□10 最低でサイコーな男
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「急に呼び出しちゃってわりぃな」
「別にいいよ、近くいたし」
「なに?なんか用事あったの?」
「んーん、ぶらぶらしよーと思ってただけ」
あっそう、なんて聞いておいて興味の無さそうな返事をする相手は、4つ年上のたっちゃん
本名はタツヤだかタクヤだか忘れっちゃったけど本人が“たっちゃん”って呼べと言ったからそう呼んでいる。
「お前先風呂入る?」
「たっちゃん先にいいよ」
「たまには一緒に入る?」
「やだよ、たっちゃんお風呂でスるもん」
「ははっ、否定はできねえな」
たっちゃんとは、所謂“セフレ”ってやつだ。
半年前、街で歩いてた所をナンパされた。
そこからずるずると関係を続けている。
普通だったら1回ヤったらもう終わりなんだけど、たっちゃんは違った。
どうやらたっちゃんと私は、カラダの相性がいいらしい。
たっちゃんも思ったことは同じだったようで、たびたび連絡をくれては、身体を重ねていた。
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