□9 純粋すぎる女の子
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部活を終えて早々と帰ろうとしていたら、突然後ろから声をかけられた。
振り返れば見たこともない女の子。
「……だれ?」
「あ、えっと、突然ごめんなさい、あの沖田君は、あの、今、付き合ってる人とか、いる?」
「別に、今はいないけど」
「あの、えと、よかったら、つ、付き合ってくださいッ!」
その子は突然現れたかと思えば、夕日のせい、とごまかせないほどに顔を真っ赤にして告白してきた。
まあ、今特に付き合ってる子もいないし、なによりも…―――。
「うん、いいよ」
「あ、ほんとに?、嬉しい!ありがとう!今日からよろしくね!」
返事をしたら彼女はいまだ赤く俯いていた顔を勢いよくあげた。
「そうえば君、名前は?」
「あ、ッり、リカ、です」
「そう、リカちゃんね、ねえこれから時間ある?」
「え、うん、大丈夫!うん!」
「じゃあ、デートしようよ」
そう言って手を差し出してみれば、彼女は“デート”、というと彼女は一瞬意味が理解出来なかったのか、少し間の後、満面の笑みでコクコクと頷いた。
「する!します!デートっっ!!」
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