白黒あわあわ

□恋分析
2ページ/3ページ





え、私が恋をしてる?誰に?恋の意味が分からない私が?いやでも恋はして初めて分かるものらしいし、しててもおかしくないのか?でも本当にこんなのが恋…?



「おい愛恵里。仕事しろ」

『うぅ゙…!ざどゔざ〜ん…』

「うわ、凄い顔だな」


休憩室に入ってきた佐藤さんは私を見るなり傷つけた。こっちは悩んでるのに!



『どうしよ佐藤さん…。これまで頭使った事は生まれて初めてで…』

「まだ恋っつってんのか」

『最初はただの興味と負けず嫌いな性格で知りたかっただけなのに、どうしてこんなに悩まなきゃいけないの!』

「知るか。仕事しろよ」


なんか冷たい佐藤さん(いつも冷たいか)。煙草の煙が臭い。そして佐藤さんの肩を掴みブンブンと振り回した。



『でね!小鳥遊くんにさー今私が恋してるって言われたんだけど』

「…………」

『でも誰にか教えてくれないし、誰か分かんないし』

「馬鹿だな」

『馬鹿じゃねぇよ!』



皆して馬鹿馬鹿言わないでほしいし、私は馬鹿じゃない!




「へー愛恵里ちゃん恋したんだー」


そこに現れたのは相馬さんの野郎。聞かれてたか、まあいいけど。


「でも相手が分からないんだね」

『相馬さんには関係ないけど、そう言う事ですかねー』

「うわぁ酷い!酷いよ!佐藤くーん…」

「ふるな」

「それにしても愛恵里ちゃんが恋なんてね。子供脱出できるね!」

『まあそうだけど…。何か違う気が…』


本当に子供脱出できるのかな…(そもそも子供じゃないけど!)。
まだ恋なんて分かんないし。恋してるよって言われて、ハイそーですかヤッター!なんて違う気がする。



「愛恵里」

『〜〜』

「おい、愛恵里」

『ぷしゅー』

「あ、蒸発しちゃったねー」

「とりあえず頭冷せ」



考えすぎたのか頭から蒸発した。


とりあえず裏口から出て外の空気を吸うことに。風が当たって気持ち良い。





『はぁ、落ち着いた…』


さっきまでらしくもなく頭がグルグルだったため、メンタルがもたなかった。


…よし。落ち着いたところでもう一度恋について分析しよう。










_
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ