白黒あわあわ

□恋って何ですか?
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    3品目!

     恋って何ですか?







『いい加減電話してくるのやめてくれます?』


只今学校も終わり放課後。相馬さんからの電話がほとんど毎日続いた。どうして放課後の時間も知っているのかが不思議だけど…。



“「真城さん、暇でしょ?」”

『暇じゃない!電話かけてくるのやめて下さいよ、訴えますよ』

“「でもいつも電話には出てくれるんだねー」”

『切ります』





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『佐藤さん、聞いてる!?』

「聞いてる。つかさっきから同じ事しか言ってねぇだろ」


私の休憩時間(休憩時間じゃねぇよ by佐藤)を使い、キッチンにて佐藤さんとちょっと話しを聞いてもらっている。

相馬さんも今日は時間が遅いみたいで来てないし、話を聞かれる心配もない。



『だって心臓が痛いんだよ!』

「俺は頭と耳が痛い」

『抱きつかれるのは何ともないけど、けど!相馬さんに抱きつかれたら痛い!死にそう!』


愚痴と言うのか、悩み事と言うのか…よく分かんないけど相談事。
それなのに佐藤さんは、聞いてくれてない(気がする)!!(仕事してるだけだ by佐藤)



「つか、何で俺に言うんだよ。種島とかいるだろ」

『佐藤さんが1番相馬さんと仲良いし、私の兄的存在だから!』

「げほっ!」

『そうだ!ここは一つ、ファーストネームで呼んで下さい!雰囲気出るかも』


うん、我ながらいい考え!天才!
しかし蒸せたままな佐藤さん。


「別に構わないが…、お前の発想は馬鹿馬鹿しい」

『それでね、相馬さんが放課後に電話かけてくるんです。毎日だよ毎日!』

「(無視か…)」

『抱きついてきてもう腰に違和感とくすぐったいので、もう訳分かんない!
きっと腹黒相馬さんだから気持ち悪いって言う拒否反応?』


頭がごちゃごちゃになる。それを必死に佐藤さんに伝えようとするが、どうも頭がこんがらがる。




「だが、愛恵里の弱味がないって相馬が言ってたぞ」

『え、そうなの?確かに、私の過去を良く知っているとは思うけど…脅された事はないかも』

よく過去の写真とか話とか言われるけど
それをネタに脅された事は記憶上ではない。



『例えば…

私が佐藤さんのズボンを裏返した事とか、ぽぷらの上げ底を取っておいたり、佐藤さんと八千代さんをぶつけさせてみたり、佐藤さんの靴を逆にしてみたり…』

「(こいつだったのか…!ちくしょう)」

『あとー、佐藤さんの八千代さんに対する優しさを見て笑ったりー、服を裏返してみたり、佐藤さんの――』

「もういい、黙れ」

『それを何で相馬さんが知ってるのかは気持ち悪いけど、脅された事はない!うん!』



あれ、佐藤さんの料理の手が止まった。そして私の方に近づいてくる。




『いだだだー!!!痛い!息出来ない!死んじゃう!佐藤さんの野郎!!!!』


佐藤さんが首を絞めて、オマケに頭もぐりぐりされた。

佐藤さんが落ち着き、私は息を整えた。ああ、死ぬかと思った!
そして佐藤さんの野郎は呑気に口を開いた。




「愛恵里、それ多分脅されてるぞ」

『ないない!だってそんな話し、佐藤さんにバレても何て事ないもん!…いでぃ!何で殴ったの!?』




やっぱり鈍感な真城だった。










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