レン編 ――――さていよいよ最終回となりました。朔夜くんと共に行ってきたスペシャル対談。 「毎回、あんまり実のあることを言ってない気がしますけど、なんかすみません」 ――――いえいえ、素の声が聞けて嬉しいとの声を頂いていますから大丈夫です。 「そうですか、最後になってから言うのもあれですが、安心しました(笑)それではトリを務めてもらう最後のメンバーを紹介しますね。 ST☆RISHお色気担当、魅惑の貴公子神宮寺レンくんです」 「やぁ、子羊ちゃん達。なかなかオレに会えなくて淋しかったろう? 今日は思う存分愛を語ってあげるよ」 「いきなり飛ばしてきますね、レンくん。えと、僕がついていけないので普段よりペースダウンしてくださるとありがたいです…」 「おかしいな、アッキーには毎晩のように愛を……」 「囁いてませんのであしからず(←かなり慣れた)」 ――――相変わらずレンさんは魅力的ですね。やはりいつもこんな感じで女の子達に接しているんでしょうか? 「そこにレディがいて口説かないのは失礼だろう? 放っておくことなんて出来やしないさ」 「レンくんは物腰なんかもすごい優雅ですから、女の子達が見惚れちゃうのも頷けますよね。 翔くんなんかは気障なんて言いますけど、レンくんの場合はしようとしてそうしてるんじゃなく、自然体なんですよね。 幼い頃からの教育の賜物だと思います」 「女性には優しく、と厳しく躾けられたからね。だからと言って義務感からやっているわけじゃないぜ? オレは本心からレディ達を大事にしたいだけさ」 「ファンの方々に接する態度とか見てるとよくわかりますよ。僕ももっと見習わないといけないなぁ」 「アッキーは、そのまんまの方がいいと思うけどね」 ――――えっと、お二人の呼び方を教えてください。 「レンくん、ですね」 「アッキーかな。オレのあだ名は単純だって言われるんだけど、男相手に凝ってもしょうがないしね。 ああ、でもアッキーだけはついつい名前で呼んでしまうこともあるな」 「周りみんなが名前で呼んでますからねぇ。レンくんのあだ名は可愛らしいですよね、トキヤくんがイッチーで、音也くんがイッキ。で、那月くんはシノミー。 みんな苗字を使ってますけど、真斗くんと翔くんだけは違いますよね、どうしてなんですか?」 「聖川のやつは昔は名前で呼んでた頃もあるんだが、まあ、お互いの立場ってものを考えて意識してる間に自然と苗字呼びになったな。(苦笑)おチビちゃんは……見た通り、かな」 「それじゃ、もし今あだ名をつけるとしたら何になりますか? あ、深いことは考えないでですよ」 「うーん、難しいね。聖川……ヒジリー? 来栖、くるす……ごめん。おチビちゃんは思いつかないや」 「ヒジリー……は、違和感ありありですね。名前で呼ぼうとは思わないんですか?」 「男の名前を呼んでも楽しくないだろう? 呼んだとしても、普段からっていうのはないな。 子供の頃は違ったかもしれないが、オレが男を名前で呼ぶ時は、大抵相手が年上だった場合かな。リューヤさんとかね」 「ああ、確かに。林檎さんのことも名前呼びですね」 「彼の場合はキャラ的なものもあるから『リンゴちゃん』なんて呼んでるけど。まあそうだな……名前で呼ぶのは相手に敬意を払うって時もあるかもしれないけど、結局は雰囲気ってやつさ」 ――――ライブなんかの出先ではよく一緒に行動してるという噂を聞いたんですけど。 「特に意識してそうしてるわけではないんですが、気付くといますね」 「おいおい、なんかひどい言われようだな。(笑)」 「あれ、なんかおかしいこと言いました? レンくんはみんなをからかったり冗談を言ったりして、緊張してても解してくれるんでライブ前なんかは特に一緒にいると安心します。 僕だけかな? みんなあんまり緊張しないみたいだし」 「アッキーはこんな性格だし、一緒にいると癒されるよね。まぁ、それはオレに限ったことじゃないから他にも誰かしら一緒にいるしね」 「こんな性格って……どんな性格ですか?」 「素直で偽りなく、可愛い。愛すべき天然ってとこかな」 「余計にわからなくなりました」 ――――癒しっていうのはトキヤさんも言ってましたね。 「イッチーもいろいろ気苦労多そうだしな。聖川ほど堅物ではないけど、もう少し肩の力を抜けば良いのに、とは思うよ」 「レンくんと話してるトキヤくんはいつもより柔らかいですよ?」 「そうかい?(オレなんかより、アッキーといる時の方がずっといい顔をしてるんだけどな。まぁ、気付かないでいてくれた方がありがたい、か)」 ――――レンさんは那月くんと同じくメンバー内では最年長ですが、他のメンバーのこともやっぱり気にかけたりしますか? 「特にはないね。シノミーは年上と言えどマイペースだから、逆に気にかけられたりしてるかな。 年上だからと言ってもそこまで年が離れているってわけでもないし、それに気にかけてくれる人はいるしね」 「翔くんとか何気に気遣い屋さんですよね。トキヤくんもなんだかんだ言う割には面倒見いいですし」 「確かにそうかもしれないが、メンバー内で一番周りを見てるのはアッキーだよ。」 「そう、ですかね?」 「うん。本人にそのつもりがないから、これは気にかけてるって言わないのか? まぁ、何にしろアッキーのおかげで、オレ達はこうしていられるってのだけは覚えておいて」 ――――さて、そろそろ最後に入りたいのですが、お互いに思ってることなどあればどうぞ。 「オレはさっき言っちゃった気がするけどな。(笑)」 「さっきのレンくんの言葉ですけど、僕は逆にレンくんがいなかったらST☆RISHはなかったと思っています。 切欠を作ってくれたのはレンくんでしたから。僕のまだ確立していなかった夢を現実に押し上げて下さって、感謝しているんです」 「いつかも言ったかもしれないけど、アッキーがいなければオレはそうしようとも思わなかったさ。 だからやっぱり、すべての根源はアッキーなんだよ。 それにオレがアイドルとして、子羊ちゃん達の前に立っていられるのもアッキーのおかげだ。キミがいなければオレはどうなっていたかもわからない。 感謝するとしたらオレの方だね」 「なんだか正面きって言われると、すごい照れますね」 ――――まだまだ色々と聞きたいことは山ほどあるのですが、残念ながら企画は今回で終了となります。 「名残惜しいことですが。至らない点が多々あったと思うんですけど、楽しんで頂けていたら幸いですね」 「今度は是非、レディ達の恋の悩み相談をオレが受けてあげたいね」 ――――(笑)企画に通しておきます。朔夜くん、お疲れ様でした。 「お疲れ様でした。最後までお付き合い頂きましてありがとうございました」 ――――レンさんもありがとうございました。 「ファンのみんなのためならいつだって駆けつけるよ」 「これからも先輩達に負けないように頑張りますので、僕達ST☆RISHの応援、よろしくお願いします」 「今度はライブで逢おうね」 ――――また取材にお伺いすることもあるかと思いますので、その時はどうぞよろしくお願いします。 「はいっ」 「お疲れ、朔夜」 「お疲れ様でした。……ん?」 「どうかした?」 「『対談企画お疲れ様。終わったら打ち上げに行こう』って、文面は違いますけど全部で五通……みんなからです。 メンバーのスケジュールまで把握してるなんてすごいなぁ。僕もこれくらいしとかないとダメだ」 「あー……いや、そこまでしなくてもいいと思うよ。(どうせどいつも確認してるのは朔夜のだけだし)それで、行くのかい? その場合はもちろん、オレも参加させてもらうけど」 「はいっ、行きましょう!」 「(最後の対談だから独り占め出来るって思ったオレが甘かったな……)」 最後のレンくん。おいしいところ取りは、出来ませんでした! |