self-righteousness

□星ヲ掻キ集メテ…見エタ真実
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Innocent wing




どちらかというと嫌いだったよ。

偽善の塊、善の象徴?

糞食らえっ!ってさ…




でもね

今は嫌いじゃないよ。





今日も限り無く突き抜ける青空の下、ボクは待ち合わせの公園へ。


「オッ!やっと来やがった」


そこには、音楽仲間の面子が。


「おー。貴様らのゆーとこの天使とーじょー★」


腕を大の字に広げ、格好良く現われたボク。

………な…なんだよ。
可哀相な目で見んな!!


「久し振りにあったと思ったらコレだよ。」


「アホやな(笑)」


「天使とか自分でほざいたぞ」


「まぁまぁ、んじゃ行きますか」


今日は、スタジオに籠もりに行くわけじゃない。
久々に逢おうと集まったのだ。
それも野外。
ハッキリ言って、まだまだ外は寒い。
本当は外出さえ躊躇うボクだが、コイツ等と逢うのも久々だし、何よりも空がボクを呼んでた。





「うぉ〜!さびぃー!!」

小高い丘の上。
周りにコレといった建物が無いせいか、風が直接当たって身体を震わせる。


「結構いっぱいあんな」


「TIMY、お前の仲間がいんぞ(笑)」


阿呆な話をしながら、墓標の間を歩く。

此処はクリスチャンの眠る丘だ。

ボク等は時々此処へ来る。
此処の雰囲気は仏教系のそれと違い清々しさを感じるから。


十字架に形どられたソレ等の中に、ポツポツといる彼女達。

祈りを捧げるもの

今にも飛び立ちそうなもの

天使の像が、優しく見守っている。



「オマエ天使とか嫌いじゃなかったか?」


彼女達の1人に釘づけになっていたボクの耳に囁く声。


「んー?そーだったっけ?」


適当に返す。
そう、嫌いだったよ。

逢った事無いから存在は信じてない。
けど、別に存在したって良いと思えるくらいにはなったよ。

あの頃は、良心しかないなんて、なんて恐い奴等だと思ってた。

でも、識れば識るほど好きになった。

とても純粋なんだよ彼女達は。
神が言った事なら、迷う事なく実行するんだ。
それが虐殺だろうと…

なんてピュアな存在。
神が全てなんだね。

なんて幸せで

なんて可哀相なんだろう。

自由な純白の翼を持っているのに、鎖に繋がれているんだね。

神だけが全てなんだね…。

他の楽しい事、悲しい事、嬉しい事、淋しい事、醜い事、汚い事……
全て知らないんだろうね。
知りたくないんだろ?

他の事を、外を見てしまったら今までの全ては、崩れてしまうから。



「可哀相な奴等…」



ボクの声は澄んだ空気にさらわれた

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