短文2

□やっぱ好きやねん
1ページ/1ページ

やっぱ好きやねん



「勝呂、おれのことすき?」
「……なんやねん急に」
「だって最近言ってくんねえもん。なあおれのことすき?」
「そ、そら、す、……す……。やっぱりやめとく」
「ええっ!なんだよケチ!」
「ケチって何や!」
「ケチだからケチって言ったんだよ! 言えよ! 聞きたいから!」
「あーわかったわかった。すきすき。めっちゃすき。これでええやろ」
「むう。心がこもってねえ……」
「お前が言えっていうたから言うたったのに!」
「……もういい。勝呂のバカ」
「ほんまのバカにバカって言われとうないわ」
「バカあほまぬけ!」
「…………」
「ぼけすぐろ! へんたい!」
「奥村お前ええ加減に…!」
「どーせ俺ばっかりすきだよ! ばか!」
「……」
「な、なんだよ」
「いや、可愛ええなと思って」
「かわっ……!? ちがーう! 俺は好きって言ってもらいたいの!」
「えーそんなん言うて顔赤いやん。可愛い言われて照れとんの? 可愛いなあ」
「……勝呂だって顔にやけてんじゃん」
「そうか?」
「うん」
「……」
「……何でそんなに言うのいやなんだよ」
「……別にいやとは言うてへん」
「じゃあ言って」
「こんなん強制されていうことちゃうわボケ」
「はー。ほんっと頑固だなあ勝呂」
「奥村もな!」
「まーそーいうとこも好きなんだけどさー! 勝呂はそうじゃなくても、俺は好きだからな!」
「あ、阿呆! 俺かてちゃんと、お前が好きやっ」
「……」
「あっ」
「えへへー。さんきゅー勝呂!」

………………
20150831
オチない
勝呂くんは実力行使派ということで、言う前に行動に移す!

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ