小説*short〜middle

□お見通し
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2012年
Whiteday小説




通学路にある
最近オープンしたケーキ屋



通学中に必ず
和葉はチラリと目を向ける


無意識やろうけど
食いたいんバレバレやで‥





3月14日



「和葉,今日うち来えへん?」


「ええよ」



帰り道の途中で
平次は和葉に告げた




「お邪魔しまーす」


‥‥‥



「あれ?おばちゃんは?」


「買い物やろ」


そう言い平次は
和葉を自分の部屋へと促すと
台所へ向かった




お盆に乗せられた
飲み物と白い箱


飲み物を溢さないように
そうっと階段を登る



ガラッ



小さいテーブルにお盆を置くと
雑誌を読んでいた和葉が
白い箱に興味を示した



「平次,これ何?」


「開けてええで」



箱を開けると
綺麗にデコレーションされた
ショートケーキとチョコレートケーキが1つずつ入っていた





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